地下空間では、地下鉄、高速道路、下水道などのインフラ整備の場面で、地盤凍結工法が採用されるケースがあります。地盤凍結工法とは、地盤に埋められた凍結管に低温流体を流すことで凍土を造成し、止水や構造体として利用する工法です。例えば、トンネルを掘る際に軟弱な地盤を凍土にすることで、シールドの接続・発進・到達防護のための十分な強度が得られます。
マエカワは、そんな地盤凍結工法を支える冷凍機を提供し、多くのインフラ整備工事に採用されています。
地盤が軟らかい日本の、
地下開発を支える。
M.S.1996年入社 リューション事業本部産業熱エネルギー部門 営業グループ
地下へ冷凍機を設置する際は、どのような苦労がありますか?
トンネル内など土木工事の現場なので、冷凍機を通常より過酷な使用環境に適合させる必要があります。空間の制限もあり、トンネル内では、トロッコで機材を搬入するために設置されたレールへの干渉も防がなければなりません。冷凍機の形状や設計も変える必要があり、人への安全対策も必須なので、エンジニアリングメンバーや製造メンバーと協議しながら課題をクリアしていきます。
地下は、地形や地下環境の影響も受けますし、地上では考えられないような予測不能な事態も起こります。いかに冷媒のCO2を凍結管に送るか、現場によって試行錯誤を重ね、あらゆるケースを想定します。工事が安全に滞りなく進められるかにも関わるので、冷凍機の稼働中は気が抜けません。無事に完工できた時は、何ものにも代え難い達成感を得られますね。
さまざまな苦労がある一方で、
この仕事の面白さはどのような点にありますか?
地下は普段目にしない、見たことのない世界です。トンネル工事の現場は壮観なビジュアルで圧倒されます。そんな現場で、地盤凍結工法の技術を持つクライアントと、私たちの冷凍機開発の技術を合わせて、一緒に工事を実現していくのが面白いですね。
マエカワは設計だけでなく、プラント施工も行う総合エンジニアリング会社です。そうして社内外の関係者と計画段階からプロジェクトに携わり、実際のプラントで装置の稼働状況を確認し、アップグレードさせていく。それが私たちの強みであり、やりがいだと思います。
地盤凍結工法は、災害などの復興時にも、インフラ整備で大きな役割を担う技術です。マエカワはこれからも、その技術を支える存在として、クライアントとともに挑戦を続けていきます。
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